なぜ健康に気をつけるのかを考える

ある医師の話によると、地球上にある数万種類の病気のうち、現在の医療で治せるのはほんの数百程度だそうです。つまり、今の医療技術で治せる病はほんのわずかだということになります。それが事実だとすれば少し怖い気もしますが、そもそも病とは何を表しているのでしょうか。健康でない状態を意味しているのであれば、ほとんどの人が何かしらおかしなところを持っているといえるのです。その日によって調子が悪くなったりするのも、病のせいなのでしょうか。頭が痛い・歯が痛い・おなかが痛い・肩やひざが痛い、こんなことはしょっちゅうあります。つまり、これもすべて病の一種といえるのでしょうか。
私たちの体は、約60兆個の細胞から成り立っています。これらの細胞は、常に生まれたり死んだりしているそうです。最初は受精卵からたった一つの肺細胞が生まれ、それが分裂しながら内臓や骨・血液といった細胞に変化して今の体が出来上がっています。下腹部の脂肪組織には、多くの脂肪由来幹細胞があることが確認されています。この幹細胞は、体のどこかにダメージが起こるとその修復のために働くといわれています。腸にはパイエル板という免疫組織の塊があり、これが健康を維持するため重要な役割を果たしているそうです。
誰に命令されたわけでもなく、私たちの体は懸命に病気と闘う態勢が整えられています。報酬もなく、誰からも褒められることもなく、24時間戦い続けている彼らは私たちの大切で貴重な味方です。彼らを支援するために私たちができることは、せいぜい規則正しい生活・健康的な食事・十分な睡眠くらいだと思います。日夜病気と闘う彼らのために私たちができる、せめてもの手助けではないでしょうか。